ケーススタディ

Case 05

北海道電力さま
「DX の推進による火力発電所の現場業務の効率化に向けた実地検証」

北海道電力株式会社と当社が苫東厚真発電所構内において実施した、ローカル5Gを活用した生産性向上や運転・保守の高度化に向けた実地検証の事例を紹介いたします。

北海道電力さま<br>「DX の推進による火力発電所の現場業務の効率化に向けた実地検証」

Point

  • セキュアな無線ネットワークの活用による設備不具合の早期発見および現場パトロールの省力化
  • スマートグラス等のウェアラブル端末の活用による情報共有と現場出向人数の低減
  • センシング技術を活用した設備点検・工事管理など現場業務の効率化

課題

管理業務の生産性向上と設備運用におけるデータの蓄積・活用

発電所における設備点検や工事管理といった業務においては、知識や経験、一定の作業工数を要します。そのため、業務の省力化・効率化といった生産性の向上が不可欠です。
また、設備運用におけるデータの蓄積と活用も重要となります。

施策

DX推進による最新技術を活用した現場業務効率化の実証

課題解決のためにDXを推進し、現場業務効率化に向けて、北海道電力と当社は苫東厚真火力発電所において実地検証を開始しました。

  1. ローカル5Gネットワークに接続した無線カメラを現場各所に設置し、設備の運転・監視および操作を行う中央操作室から遠隔監視を行い、設備不具合の早期発見および現場パトロールの省力化を図りました。
  2. スマートグラス等のウェアラブル端末を装着した現場作業員と中央操作室がリアルタイムに情報共有しながら、設備操作時の指示・確認や不具合箇所発見時の助言・判断を中央操作室から行うことで、現場出向人数の低減等、省力化を目指しました。
  3. センシング技術を活用した設備点検・工事管理など他業務への適用についても検討し現場業務の効率化を目指しました。
  4. 現場作業の少人数化を図り、生産性を向上させるための自走式点検ロボット、無線センサーから得られる設備データや現場の高精細かつリアルタイムの映像や設備データを用いた中央操作室等での遠隔監視の有効性検証を行いました。
  5. 技術継承の効率化や習熟期間の短縮化を図るため、HMDを活用した熟練者・メーカー技術者による遠隔指導や、MR(Mixed Reality:複合現実)の技術を活用した熟練者ノウハウ習得の有効性検証を行いました。
  6. 異常の早期発見や故障の未然防止、ひいては設備利用率の向上を目的としたO&M“Operation and Maintenance”の略。運用管理と保守点検を行うこと。の高度化に向け、無線センサーから自動で収集される大量の設備データや運転データを蓄積し、AI等で解析するための詳細設計を実施しました。

北海道電力との今回の取り組みにおいて、当社は光ファイバーネットワークローカル5Gによる無線ネットワーククラウドデータセンターなどの部分を担いましたが、今後も火力発電所の一層の安定運転・費用低減の一翼を担ってまいりたいと考えております。

ご担当者さまからのコメント

北海道電力ロゴマーク

北海道電力株式会社 火力部火力情報技術グループ 秋山 潤吉さま

エリア/ネットワーク設計、免許取得、機器配線敷設工事、セキュアなネットワーク構築、総合試験をHOTnetに一気通貫でサポート頂くことで、当社は無線ネットワークを活用した生産性の向上や運用高度化施策の実地検証に注力することができ、非常に効果的な検証をすることができました。
また、HOTnetが保有しているS.T.E.P 札幌データセンターやL2L回線等の技術活用や導入後の保守運用についても相談に乗って頂き、通信技術の側面をサポート頂けることで本導入に向けた検討を安心して推進することが可能となりました。

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