ケーススタディ

Case 08

札幌市内の専門学校さま
「オンプレミス環境から仮想デスクトップ環境への移行」

札幌市内の専門学校さまにおける当社データセンターや専用プライベートクラウド環境の活用事例について紹介いたします。

札幌市内の専門学校さま<br>「オンプレミス環境から仮想デスクトップ環境への移行」

Point

  • ネットワークシステム管理・保守の効率化
  • 機器の故障や障害発生時の復旧迅速化
  • システム担当者の負荷軽減や属人化の解消

課題

人的リソース不足の解消とシステム管理の効率化

学校という環境のため、多数のPCを用意して授業に活用されており、学内のネットワークではActiveDirectory®を始めとするサーバ群を構築・運用されておりました。また、これらのサーバやPCの管理業務は、専任担当者ではなく、教職員の方が兼務して行われていました。

  • 授業用のクライアントPC → 同時に複数の学生が利用するため、4教室/140台を設置。
  • ActiveDirectoryなど各種サーバ → 全てオンプレミスで構築。場合によっては自ら構築。
  • システム管理者 → 専任のシステム担当者は配置せず、教員が兼務している。

お客さまの環境は、上記の通り、各種サーバや多数のクライアントPCから成り立っており、多くの学生の皆さんが授業で使用されていました。

しかし、これらを安定的に運用・保守する上で、以下の様な問題点や課題を抱えておられ、その解決が必要な状況でした。

  • 担当者の人員不足:機器やソフトの管理・保守といった業務に要する 人的リソースの不足。
  • 担当者のスキル不足:機器の故障や障害発生時に切り分けや復旧作業を行うことが困難。
  • 担当者の属人化:担当者交代が近づいているが、前任者からの知識や情報、ノウハウが未共有。

施策

S.T.E.P プライベートクラウドによる仮想デスクトップ環境の導入と運用支援サービスの活用

お客さまからこうしたお悩みを伺い、当社からはS.T.E.P プライベートクラウドを活用した以下の改善策をご提案申し上げました。

仮想デスクトップ環境の導入

これまでのローカル環境のPC利用に代わり、仮想デスクトップ環境による運用をご提案しました。
この際、既存のPCや タブレットなどをシンクライアント端末として利用することで、初期導入コストを抑え、今後のPC入れ替え費用の削減や、将来的なBYOD“Bring Your Own Device”の略。個人所有のスマートフォンやタブレット、ノートPCなどを持ち込み、業務などに活用する仕組みのこと。の導入にも活用可能なプランとしました。
また、OSや各種アプリケーションのライセンスの保有数量に合わせて仮想デスクトップイメージを複数用意し、どの教室からでも利用可能な構成案を用意しました。

S.T.E.P プライベートクラウド環境の導入

仮想デスクトップ環境の構築基盤として、S.T.E.P プライベートクラウドの採用をご提案しました。
この際、他のサーバ (Active Directory®、ファイルサーバなど) もクラウド上に移行するプランを合わせてご提案し、従来のオンプレミス環境と比べて、運用・保守効率を向上させる内容としました。

運用支援サービスの活用

当社がお客様のIT資産の運用業務をサポートするS.T.E.P Total Support Service 運用支援サービスをご利用頂き、上記提案内容と合わせることでIT環境の管理業務負荷を軽減させるご提案をしましました。
当社が監視・障害対応・復旧対応を実施することで、ご担当者の業務負荷だけでなく、スキル不足・属人化によるお悩みを解消する内容としました。

移行後の概要と効果

上記の内容をご検討いただいた結果、当社案をご採用いただくこととなり、以下のような構成の環境に移行していただくこととなりました。そして、これらの環境は構築から運用まですべて弊社がご支援する体制となりました。

応用編〜学内プライベートクラウドとして提供

今回の事例では、専門学校の校舎とプライベートクラウド環境との間を当社の広域イーサネット接続サービス「L2L」で接続しています。
このネットワークはセキュアなクローズドネットワークとなっていますので、仮想デスクトップ以外にも学内LAN の延⻑として各種のシステムにご活用いただくことが可能となっており、各種サーバも安心してクラウド環境に移行していただいております。
また、今回の事例は札幌市内におけるものですが、首都圏の大学さまなどではアクセス回線にSINETなどを用いることで同様の環境をご利用いただけます。

お客様からのコメント

この移行後、以下のような点について効果があったとお客さまから高いご評価をいただきました。

  • これまで抱えていた課題がすべて解決できた。
  • IT資産の保守・更新などにかかるコストが、5年間で約20%以上の削減につながった。
  • これまで思い描いていた将来構想の実現が現実味を帯びてきた。

また、これまでの様々な課題が解決されたことにより、今後、お客さまの将来構想として、今回新たに整備された仮想デスクトップ環境を基に、以下のような将来構想の実現をお考えになられています。

  • BYODの導入とパソコン教室の廃止
  • アクティブラーニングのための環境構築

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